太陽光発電の設置費用の相場価格とは?
住宅用太陽光発電の設置費用は年々減少傾向で、国内・海外などメーカーによって材料費に変動します。
現在の相場価格は、経済産業省の調達価格等算定委員会が取りまとめた資料によると材料費・工事費合わせて約28.6万円/kwとなっています。
設置費用の目安に使われるkw(キロワット)という単価は、太陽光1kWあたりの金額を示しています。
一般的な戸建て住宅の設置容量は3kw~5kw前後が最も多く、最大で10kwまで設置した住宅もあります。
設置費用の相場価格の具体的な金額は以下の通りです。
設置容量 | 設置費用 | パネル設置に必要な屋根面積※1 |
10kwの太陽光発電システム | 286万円 | 51.20㎡ |
7kwの太陽光発電システム | 200万円 | 35.84㎡ |
5kwの太陽光発電システム | 143万円 | 25.6㎡ |
3kwの太陽光発電システム | 85.3万円 | 15.36㎡ |
※1.パネル設置に必要な屋根面積は、パネル販売メーカーの商品や変換効率の性能によって枚数が異なりますので目安としてください。
このように設置する容量に応じて価格が高くなります。
容量が大きくなると電気量を供給する量も増えますので、余った電気量を電力会社に売電することで収益が得られる仕組みです。
しかし、土地の広さや住宅の規模など条件によって設置可能な範囲も制限されます。
また、パネルメーカーや販売業者によって設置する条件や費用も異なりますので、事前に複数社から見積りをもらい比較検討することをお勧めします。
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利用方法として以下の項目を事前に準備しておくとスムーズに進みます。
1.自分が希望する設置環境の確認と把握(物件の規模や築年数、屋根の形状、面積、方位、影の状況など設計図面で確認)
2.聞きたいことをメモに書き出す。
3.余裕をもった相談日時を事前に決めておく。
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設置費用の内訳項目
どの業者でも見積書の項目に大きな違いはありませんが、各項目の名称を知っておくと比較しやすくなります。
太陽光発電システムの設置費用に含まれる設備機器・工事費用の内訳は以下の通りです。
太陽光パネル(太陽電池) | 太陽光エネルギーを直接電流へ変換する機器。 |
パワーコンディショナー | 自立運転機能・電圧抑制機能も搭載しており、直流電流を交流電流へ変換する装置のこと。 |
発電モニター | 過去の発電実績や消費電力に加えて、現時点の発電・売電量などを確認できる。 |
配線 | 各設備機器に接続する為のケーブルや部品。 |
架台 | 太陽光パネル全体を支える土台。 |
工事取付費 |
単価は6.5万円/kWが相場価格。(経済産業省の調達価格等算定委員会のデータによる) 太陽光発電システムの規模が大きい程安くなる傾向がある。 |
購入後の収益成功率を上げる方法とは?
購入後の収益成功率を上げる為には、以下の項目を事前に把握しておく必要があります。
太陽光発電設置費用KW当りの単価と余剰売電平均単価の現状
経済産業省が公表する設置費用によると、年々下落傾向で一般家庭でも導入しやすい環境になってきてます。
以下の設置費用は「 経済産業省の調達価格等算定委員会資料 」を参考に2015~20年までまとめた表です。
単価 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
新築住宅の設置
(万円/kw) |
35.8万円 | 34.6万円 | 34.7万円 | 31.4万円 | 29.3万円 | 28.6万円 |
余剰売電平均単価
(家庭用kwh/円) |
24.21円 | 22.42円 | 23.7円 | 25.03円 | 24.76円 | 26.44円 |
kW単価28.6万円/kwは過去の単価と比べて年度の設置費用単価を見ても毎年各安くなっていることが分かります。
設置費用が低価格な理由として以下の項目が挙げられます。
・各企業の設置業者の施工技術力が向上していること。
・1件当りの設置作業時間が短縮可能になった為、受注件数を増やせるようになった。
・製造技術の進歩による生産率が上がり、低コストでも販売可能となった。
これらの理由によって毎年設置費用単価が安くなっていると考えられます。
余剰売電単価は毎年変動しますが、経済産業省の調達価格等算定委員会が取りまとめた資料によるとFIT(固定価格買取制度のこと)を申請することで、2030年まで余剰売電単価を21円/kwhで売ることが可能です。
また総務省統計局の家計調査(マンション・戸建ての合計平均)によると、2人~5人世帯の電気代の平均額は以下の通リです。
世帯人数 | 月々の平均電気代 | 年間平均電気代 |
2人 | 9559円 | 114708円 |
3人 | 11024円 | 132288円 |
4人 | 11719円 | 140628円 |
5人 | 12846円 | 154152円 |
10年間余剰売電単価を固定した場合の収益シュミレーション結果
シュミレーションの条件
・5kwの太陽光発電システム設置費用143万円
・FIT申請した場合で、10年間余剰売電単価を21円/kwh
・年間の発電量が約6,000kwh
計算例
21円/kwh×6,000kwh=126,000円/年
126,000円/年×10年=126万円
143万円÷12万6千円=11.35年
シュミレーションした結果、10年間で126万円、設置費用143万円を11.35年で取り戻すことが可能なことがわかりました。
約12年以降から日常生活の電気量が太陽光発電から賄えるので今から設置しても十分にメリットはあるといえます。
年間の発電量は販売メーカーの製品の性能や設置する屋根の日当たり状況、住宅の断熱性能によって異なります。
また、太陽光発電の設置業者やメーカー会社によってメンテナンスパック・保証制度を設けている所があります。
太陽光発電を設置する建物の条件によって成功率が異なる。
太陽光発電の成功率を上げる為には、設置する建物の断熱性能と土地周囲の日当たり環境によって影響します。
冒頭で説明した通り一般的な戸建て住宅の設置容量は3kw~5kw前後が最も多く5kwの太陽光発電システム設置費用の場合、材料・工事費合わせた相場価格は約143万円相場価格です。
自分が所有している建物屋根面積と形状からパネルを設置・容量がどこまで可能なのか把握し、設置費用に対して月々の電気料金と余った電気量を電力会社に売電する収益との比率が収支計画おいて大切です。
また購入後の収支計画に失敗しない為には以下の項目を事前に確認しておきましょう。
・建物周囲に高層ビル又はマンションなど高い建物が無い所。
・周り土地に比べて地盤の高低差が高く、水はけが良い。
・一般住宅の断熱性能よりも高い。
・庭や建物周辺の通路幅などを十分に確保できる程、土地が広い。
これらの項目に多く該当している程、他の住宅に比べて日当たり条件が良く太陽光パネル設置するには最適な環境だといえます。
また土地が狭く高低差が低い場合は、3階建て住宅にすることで周囲の建物よりも高くなり発電効率を上げる方法もあります。
これから新築住宅を購入する予定の方は、ZEHの基準を満たした住宅(省エネ住宅)又は、長期優良住宅や低炭素住宅など対応できるハウスメーカー又は工務店を選ぶことをお勧めします。
ZEH、長期優良住宅、低炭素住宅など実績があるハウスメーカーを紹介した記事はこちら
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ZEH、長期優良住宅、低炭素住宅には補助金がある。
ZEH、長期優良住宅、低炭素住宅は省エネ対策の基準を満たし申請をすることで、国から補助金を得られることが可能です。
それぞれ補助金をもえらる額は以下の通リです。
・ZEH補助金の場合、一戸当り70~125万円
・地域型住宅グリーン化事業補助金の場合、長期優良住宅、低炭素住宅は一戸当り最大110万円
これらの補助金を活用することで、断熱性能の高い住宅を購入できる為、太陽光パネル発電効率も良くなるのでお勧めです。
新築住宅の補助金について詳しく説明した記事はこちら ↓
新築住宅補助金【2020年版】優遇制度や申請、対象物件とは?
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