注文住宅の見積書を依頼するタイミングは?
注文住宅は家の間取りや性能など自由に調整など自分の希望に合せて注文し購入する方法です。
その為、住みたい地域や希望する住宅の条件整理がある程度決まった所で、施工会社を探したり選定しなければいけません。
注文住宅を建てる際に見積書を依頼するタイミングは主に以下の場合です。
- 予算内で希望する家を建てられる施工会社を選ぶ時。
- 複数の施工会社から具体的に1社に絞る時。
- 契約前の最終確認の時。
まず初めに、予算内で希望した家が建てられる施工会社を選ぶ為に希望の条件や予算を伝えて複数の施工会社から「間取り図と概算見積書」を依頼します。
1社だけだと、建設費用の相場や比較の判断材料にならないので必ず複数の施工会社から取り寄せするようにしましょう。
この時にもらう「概算見積書」とは、本契約前にもらう見積書とは異なりざっくりとした工事金額のみ記載された仮の見積書のようなものです。
この概算見積書と提案された間取り図を基に、複数社の施工会社を具体的に絞る為の判断材料として利用します。
その後、明細見積を依頼して交渉や検討を繰り返した所で最も気に入った施工会社を複数社の中から1社に絞り込みます。
決めた施工会社と最終的に契約を取り交わす際に、今まで打合せした内容や設計図一式も含めた上で見積書が反映されているのか確認し問題なければ契約をするという流れです。
見積書は3~4社程度依頼するのがお勧めです。
直接住宅展示場や施工会社に依頼する方もいるかと思いますが、その方法だと時間と労力がかかり効率が悪い為多くの施工会社を比較することはできません。
簡単に複数の会社に無料で見積書や間取り図作成してもらえる「タウンライフ家づくり」という一括無料サービスがありますので活用してみてください。
お勧めのポイント
- 自分が希望を形にした間取りプランを作成してくれる。
- 間取り条件に合せた「資金計画(総費用・見積り)」を取り寄せすることができる。
- 住宅メーカー独自のネット上に出回っていない「土地情報」を提案してくれる。
- 複数社比較・工夫することで数百万のコストダウンも実現可能。
- 自宅から一歩も出ず間取り図や見積書の資料を取り寄せできる。
合わせて知っておきたい関連記事はこちら↓
見積書を依頼する前に準備しておくこと
見積りを依頼する前にいくつか準備又は整理しておくことがあります。
事前に以下の項目について整理や準備を行いましょう。
- 工務店又はハウスメーカーの情報収集(ネットやカタログなど)
- 注文住宅を購入できる予算の上限と希望条件や優先順位など
- 所有している土地に関する情報資料又はこれから購入する場合は土地に関する希望条件など
よく失敗するパターンとして直接住宅展示場に足を運び資料を収集する方も中にはいると思いますが、あまりお勧めしません。
なぜなら、住宅展示場に建てられてるモデルルームが仮に希望した住宅であったとしても予算の上限を超えていたり、所有している土地に建てられない場合があります。
できるだけ、ネットやカタログなどで情報収集し、具体的に施工業者を絞った後で最終的にイメージを確認する為に見学する方法が良いでしょう。
条件整理は欲しい部屋の数やキッチン・浴室のグレードや大きさ、延床面積、構造・性能、収納など具体的に書き出して優先順位をつけて決めておくようにしておきましょう。
見積書の形式・工事内訳項目について
施工会社によって見積書の形式は異なりますが、ハウスメーカーから頂く見積書は大きく分けて以下の4つに分類されます。
見積り項目 | 内容 | 全体予算額の割合 (%) |
本体工事費 | 基礎や建物構造、建具、最低限必要な設備を含めた工事費 | 70~75% |
付帯工事費 | 外構工事や造園工事などの建物とは別にかかる付帯工事費若しくは地盤改良や浄化槽など土地の条件や地域によって追加費用が発生する工事費 | 20~25% |
諸費用 | 建築関係の設計監理料及び申請の事務手数料や税金・引越し費用などに掛かる費用のこと。 | 5~10% |
オプション費用 | グレードの高いキッチンや太陽光発電システムなど標準仕様以外の追加要望によって発生する費用 | 追加要望によって金額は異なる |
上記の項目で諸経費は基本的に現金での支払いとなるため、事前に準備をしておく必要があります。
また、施工会社の中ではカーテンや住宅ローンの諸費用まで見積書に含まれていることがありますので注意してください。
本体工事費、付帯工事費、オプション費用の工事項目をさらに細かくした明細項目の内訳は以下の通りです。
建築本体工事費用にかかる内訳項目(総費用の約70~75%程度)
内訳 | 詳細 |
仮設工事費用 | 足場や仮囲い、工事作業者用の仮設トイレ設置、水道、電気など |
基礎工事費用 | 建物全体を支えるための基礎工事 |
木工事費用 | 構造材の加工や組み立て |
屋根・樋工事 | 瓦やガルバニウム鋼板の葺き付けや雨樋の取付 |
外装工事 | 外壁仕上げの施工 |
サッシ・ガラス工事 | 窓ガラス取付と防水工事 |
タイル・左官工事 | 屋内の水回り・外の床や壁などタイル、左官工事による装飾工事 |
断熱工事 | 屋根、床下、壁に断熱を取り付ける工事 |
木製建具工事 | 木製ドアや窓枠、障子の取付 |
金物工事 | 建具や構造接合部などに取り付けする金物工事 |
電気工事 | コンセントやスイッチ、照明器具などの取付や配線工事 |
水道工事・空調工事 | 給水、排水管の取付や空調ダクト・換気設備の取付 |
住宅機器設備工事 | ユニットバス、トイレ、キッチンの取付工事 |
防腐・坊蟻工事 | 構造材料に防腐・坊蟻処理をする工事 |
内装仕上げ工事 | 屋内の壁や天井など内装に関する工事 |
付帯工事(別途工事)費用にかかる内訳項目(総費用の約20~25%程度)
内訳 | 詳細 |
土質調査費用 | 地盤の状況を調査し、軟弱若しくは良好な地盤を判定する調査費 |
敷地測量調査費 | 土地購入時に敷地境界の杭または金属板が確認できず、地積測量図資料が無い場合にかかる調査費 |
外構工事費 | 玄関アプローチ、敷地周りの土間やフェンスなどの工事費 |
造園工事費 | 庭や石垣、植栽などの植え込み工事費 |
空調設備工事費 | 空調機の取付工事 |
屋外設備工事費 | 屋外の照明や排水、太陽光発電・蓄暖設備にかかる工事費水道やガス管を家の内部に引き込む工事 |
カーテン・家具工事費 | カーテン取付、家具の制作費 |
設計料 | 設計事務所に依頼した場合にかかる手数料 |
☆電柱移設、上下水道までの引き込み工事 | 工事に影響がある範囲に既存の電柱があり移設する為に発生する費用と公共下水道から離れている距離によって発生する工事費 |
☆擁壁・伐採撤去工事費 | 高低差により敷地周りの土留め用として行う擁壁工事と植栽、石などの撤去がある場合に発生する工事費用 |
☆地盤改良又は杭工事費 | 地盤が軟弱の場合に建物を支えるための基礎を安全に支持するために地盤を補強する工事費用 |
☆解体工事費用 | 元々住んでいた実家や中古物件を購入した際にすでにある古い建物の解体工事費 |
☆浄化槽設置費用 | 公共下水道が通じていない地域に必要される工事 |
上記の内訳項目で☆が付いている工事は所有している土地の特徴によってかかる追加費用を示す。
見積書比較する時のチェックポイントとは?
見積りを依頼した後はそれぞれ内容を確認しますが、どのような所を比較したらよいのかわからないと思います。
効率よくチェックするポイントは以下の通リです。
希望した条件が反映されているか
家づくりをする上で、決めることや調整することはたくさんあります。
いくら依頼主が希望した条件を伝えたとしても会社によって社内の情報がしっかり伝わらない場合があります。
契約後に気が付いた時には、希望した内容が通らないか追加費用を請求されるケースもあります。
このようなトラブルに巻き込まれないためにも打ち合わせで要望した内容や家の間取りプランなどがしっかり見積書や図面に反映されているか確認するようにしましょう。
施工会社によっては、入れるべき工事項目を見落としていることもあります。
抜けている工事項目がないか
施工会社によって販売している住宅商品に含まれている標準装備が異なります。
よくある例として、空調設備(エアコンの設置費)、カーテンなどが見積り項目から抜けていることがあります。
標準装備に含まれていない項目はオプション費用として追加されることがほとんどなので複数社の見積比較する際は細かくチェックするようにしましょう。
使用する建築材料や工法が同じか
本体工事費は家の面積以外に使う部材によって大幅に費用が左右されるのが特徴です。
例えば、木造住宅であれば在来工法や2×4工法の違いによる施工費や外壁や内壁、柱などの構造材に使う木材の種類でも違いがあります。
また、キッチンやお風呂、トイレなどの設備工事や配管工事なども含まれています。
ただし、厳密に決まっているわけではなく、これらの内容が付帯工事として記載されているケースも少なくありません。
家の間取りがある程度似ているか
家の間取りによる形状の違いでも材料の数量や施工費に差が生じます。
例えば、A社は家の形状が四角の形状で、B社は凸型の形状などであれば当然必要な材料の数量や施工費にも違いがでてきます。
家の内部のプランは少々違いがあっても、建物全体は同じ形状で統一して比較する方がより正確にチェックすることができるのでお勧めです。
各工事ごとの明細項目の記載されているか
全体の費用と坪単価以外にも一つひとつの作業内容を詳しく記載せず「一式」や「一箇所」といった表記でまとめている見積書には注意が必要です。
一式や一箇所といった表記はあとから工事内容を変えることができます。
その結果として、多額の追加費用が必要になるケースも少なくありません。
このような各工事明細項目に抜けていないか複数社からもらった見積書と比べて確認するようにしましょう。
抜けいる項目があれば再度施工会社に修正依頼をし、条件を同じにしてから具体的に絞るようにすることがポイントです。
また、間取りを同じにしてもらうように依頼した際に「自社の図面でなければ見積りは出せません」など言ってくるハウスメーカーであれば要注意です。
できない理由を徹底的に確認した上で、納得いかいない場合はその段階で候補から外すようにしましょう。
マイホームを安く購入する為の具体的な交渉方法
マイホーム購入で少しでも安く買いたいと思う方は当然の心理です。
見積書を複数社から取り比較することは、安く抑える為の交渉材料になります。
では、どのような交渉やタイミングで行うと効果的なのかを詳しく説明していきます。
交渉するタイミング
安く抑える為の交渉するタイミングとして効果的なのが、契約前を狙うのが一番です。
基本的に交渉は一回限りだけではなく何度も行うことは可能ですが、あまり回数が多いと施工会社からあなたに対する信頼や真剣度が伝わらず軽く流されることがあります。
おすすめするタイミングとして、一回目は最初に見積書を提示してもらった時、二回目は契約前の正式な見積書を提示した時(その会社の決算期であればさらに効果的)が最も効果的です。
注意してほしい所は「交渉すれば絶対に安くしてもらえる」と思わないことです。
逆に施工会社の方から「いつまでに契約して頂ければ安くします」など仕掛けてくる場合もありますが、そのフレーズには注意してください。
期間を決めることで、依頼主にとって十分な打合せや検討時間が取れず焦ってしまい、妥協した状態のまま契約してしまうこともあります。
また大幅な値引きを提案してくる会社は要注意です。
このような会社は、見積書に追加条件をつけ足して当初と同じ金額なるように細工し安く見えるようにしていることもあります。
後悔しないためにも、このような交換条件には応じないよう伝えておきましょう。
注文住宅で失敗した人のほとんどが間違った施工会社に依頼してしまったと後悔しています。
しっかり他のハウスメーカー又は工務店の情報を集めて後悔のないよう判断できるようにしましょう。
簡単に複数の会社に無料で見積書や間取り図作成してもらえる「タウンライフ家づくり」という一括無料サービスがありますので活用してみてください。
お勧めのポイント
- 自分が希望を形にした間取りプランを作成してくれる。
- 間取り条件に合せた「資金計画(総費用・見積り)」を取り寄せすることができる。
- 住宅メーカー独自のネット上に出回っていない「土地情報」を提案してくれる。
- 複数社比較・工夫することで数百万のコストダウンも実現可能。
- 自宅から一歩も出ず間取り図や見積書の資料を取り寄せできる。
合わせて知っておきたい関連記事はこちら ↓
見積書を活用した具体的な交渉方法
例えば、A社、B社、C社それぞれから見積書をもらった後、キッチンの単価がA社が50万円、B社が60万円、C社が70万円とした場合同じ製品でA社はC社と比べて20万円安いということになります。
仮にC社がA社とB社より全体的に費用が安くC社と契約したいと思っていた場合、C社に対して「同じメーカーなのに他社の単価より20万円も高い」と言えば同じ単価に修正してくれる会社が殆どです。
このように工事項目を一つずつ積み上げていくつか調整していけば数百万円の差額が生じることもありますので必ず複数社から比較することをおすすめします。
施主支給で対応できるか確認する。
施工会社に依頼するよりもカーテンや照明、家具など依頼主自身が直接メーカーの販売店から購入する方が安い場合があります。
ただし、ハウスメーカーによっては会社の方針により標準に含まれてる装備品は外せない場合もありますので担当者と確認が必要です。
解体や外構工事は分離発注にした方が安くなる場合がほとんど
見積項目の付帯工事(別途工事)費用にかかる内訳項目で「解体工事」と「外構工事」は施工会社に一括依頼するよりも分離発注した方が安くなることがほとんどです。
分離発注とは施工会社を介さずに、建て主が直接各専門工事業者と契約をして家づくりを行います。
多くの人がハウスメーカーや工務店に外構工事まで一括依頼を行うケースがほとんどだと思います。
しかし、その方法だと施工費以外の中間マージンを必ず取られる為、結果として費用は高くなります。
ハウスメーカーや工務店経由であっても、直接工事を依頼した場合でも変わる事はありませんし、むしろ、費用が安くすることが出来るため、グレードアップを行う事が出来るかもしれません。
合わせて知っておきたい関連記事はこちら↓
コメント