30坪の注文住宅を建てる際の価格相場とは?
30坪の注文住宅を建てようと思っているけど、建築費用はいくらぐらいかな?又は一体どんな家が建つの?など悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
注文住宅は自由度が高い分建築費が高くなりやすいため、予算の目安がわからないと不安ですよね。
この記事では、30坪の家を建てる際の費用相場や、建てられる家のイメージがわかるよう詳しく解説します。
30坪の注文住宅の相場費用
住宅建設に充てる予算の坪単価は、「住宅金融支援機構のフラット35利用者調査報告書(2019年統計データ情報)」により、82.35~88.54万円(全国平均)が相場となっております。
この82.35~88.54万円(全国平均)坪単価は建物本体価格のみの費用です。
全国平均(約85万円)を目安とした購入価格の算出例
坪単価(全国平均) | 建物本体価格(30坪) | 本体価格以外にかかる費用(本体価格の約2~3割) | 建築総額 |
約85万円 | 2,550万円 | 510万円~765万円 | 3,060万円~3,315万円 |
注文住宅を購入する場合、建物本体価格以外にも外構工事・その他別途工事・諸経費など負担する費用が発生します。
一般的に建物本体価格から2〜3割程度加算した価格が建築総額となり実際にかかる費用といえます。
その分の費用はあらかじめ差し引いた坪単価で依頼する施工会社(ハウスメーカーや工務店など)を決めるようにしましょう。
建物本体価格以外に発生するその他別途工事・諸経費の内訳
諸費用、別途工事に発生する費用の主な内訳は以下の通りです。
項目 | 内訳内容 |
諸費用(本体価格費用に対して約10%) | ・家賃や契約手数料など仮住居費用と引越し代(2回分) |
・住宅ローン申請手数料、団体信用生命保険料 | |
・登記費用、印紙代 | |
・固定資産税、不動産所得税 | |
・火災保険料 | |
別途工事費用 | ・解体費用(建て替えをする場合) |
・外構工事 | |
・家具やエアコン・カーテン取付費 |
30坪で建てられる住宅の広さについて注意点
30坪で建てられる広さは、約99㎡の広さで間取りはLDK+6畳程度の部屋が3つというのが一般的で、3~4人家族で住むのにちょうどいい大きさです。
また、家を建てる規模は土地の広さや形状、建てる地域によって定められている用途地域の規制である「建ぺい率、容積率」をそれぞれクリアした建物面積で決まります。
必要な土地の広さは、地域ごとに定められている都市計画法の建ぺい率によって決まります。
建ぺい率とは、「この敷地面積に対しては、この広さの建物面積までの建築可能ですよ」 という指標を示すものです。
例えば、敷地の形状が10m×10m程度(約100㎡)整形で建ぺい率が50%という条件であれば、建築面積は50㎡までが法律上建てられる広さという扱いになります。
容積率とは、「敷地の面積と、建物の延べ床面積(各階の合計面積)の割合」 のことを示し、各地域や地区によって制限があります。
例えば、敷地の面積が100㎡で容積率が100%という条件であれば、建物の延べ床面積(各階の合計面積)は100㎡までが法律上建てられる広さという扱いになります。
この土地の条件の場合で、30坪の注文住宅を建てるためには平屋ではなく2階建て以上の住宅でなければ建てられないということになります。
土地を購入又はこれから家を購入する方は、この基準は建物を計画する上で必ず検討しなければならないチェック項目ですので基礎知識として覚えておきましょう。
確認方法は「不動産会社からの広告」若しくは「各市役所の都市計画課」などで確認することができます。
30坪注文住宅の費用一覧と間取りの実例
これまで注文住宅の相場価格や広さについて解説してきましたが、実際に30坪のイメージはつかめていないと思います。
また、地名度が高い大手ハウスメーカーを中心に間取りの実例を紹介しますので参考にしてみてください。
建設費用1000~1500万円程度の間取り実例
タマホームは、相場価格の半額以下1500万円で家を建てられることを実現したローコスト住宅を売りにした大手ハウスメーカーです。
低価格でも高い耐震性や断熱性能の家が建てられる人気の木造住宅商品「大安心の家」を中心に全国展開している会社です。
タマホームの評判や特徴について詳しく知りたいかたは以下の関連記事を見てください。
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タマホームの評判と標準仕様からわかる家を建てる前の注意点とは?
建設費用1500~2000万円程度の間取り実例
日本ハウスホールディングスは、耐震性に優れた独自開発の工法と耐久性の高い檜を使用した高気密・高断熱性に優れた木造住宅を扱うハウスメーカーです。
営業拠点・施工エリアは、滋賀県、和歌山県、鳥取県、島根県、山口県、徳島県、高知県、長崎県、沖縄を除いた各地域に対応しております。
日本ハウスホールディングスの評判や特徴について詳しく知りたいかたは以下の関連記事を見てください。 ↓
日本ハウスHDの評判と標準仕様からわかる家を建てる前の注意点とは?
建設費用2000~2500万円程度の間取り実例
ミサワホームは、高断熱性能に加えて省令準耐火建築物といった一般的な木造住宅と比べて耐火性能が高い住宅にも対応したハウスメーカーです。
営業拠点・施工エリアは、沖縄を除いた各地域に対応しております。
スキップフロアを採用した蔵のある住宅は収納が多くできる為、趣味でアウトドアなど荷物が多く収納できる家を建てたい人にとってはおすすめのハウスメーカーです。
ミサワホームの評判や特徴について詳しく知りたいかたは以下の関連記事を見てください。 ↓
ミサワホームの評判と標準仕様からわかる家を建てる前の注意点とは?
建設費用2500~3000万円程度の間取り実例
スウェーデンハウスは、おしゃれな北欧風のデザインやバリアフリー設計が特徴的でかつ断熱性能に優れた木造住宅を得意とするハウスメーカーです
営業拠点・施工エリアは、青森県、秋田県、岩手県、山形県、奈良県、三重県、和歌山県、香川県、高知県、愛媛県、徳島県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県、佐賀県、宮崎県、沖縄県を除いた各地域に対応しております。
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注文住宅30坪の間取りにおすすめのポイント
30坪の土地に建てる注文住宅として、おすすめの間取りはどのようなものでしょうか。
使い勝手が良くて、快適に暮らす具体例を見ていきましょう。
大きな1部屋を必要に応じて仕切る
個室を人数分つくるよりも、リビングダイニングを広く取って家族全員が同じ空間にくつろげるようにすると、広々と開放感のある間取りになります。
また、大きな1部屋を必要に応じて仕切って使えばコスト削減にもつながります。
総2階建てのシンプルな注文住宅の1階には、白で統一された広めのリビングダイニングだけにし、横スリット窓、光を取り込むワイドサッシなどを設置すると開放的です。
明るく開放的な空間にしたい場合は吹き抜けにする
天井を高くする、もしくは思い切って吹き抜けのあるリビングダイニングにすることもおすすめです。
2階部分から光を取り入れることができるため、明るくて開放的な空間となります。
天井を高くした部分の2階は物置にすると、収納スペースを多くつくることが可能です。
収納スペースは階段下や床下も活用する
30坪という限られた空間を快適に過ごすためにも、収納スペースの確保は欠かせません。
階段下、壁面、床下、ウォークインクローゼットなどの収納スペースを設置するとすっきり片付きます。見せる収納を意識して、棚を多く設けると、モノがどこにあるか探しやすく分かりやすいです。
窓の大きさや位置も工夫する
間取りの工夫だけでなく窓の大きさや位置を工夫すると、空間を広く感じさせてくれます。
大きめの窓はそれだけでも開放感あふれる空間を演出しますが、小さめの横スリットの窓を有効に活用すると空間が立体的に感じられるのです。
また、少し低め、あるいは高めの位置にスリット窓を入れれば換気もしやすくなります。
間取り計画で安く抑えるためのポイント
「コストをできるだけ安くしたいが性能を下げたくない」または「住まいに最低限必要な性能を下げずにコストを抑えたい」という方は以下のポイントを調整する必要があります。
- 建物形状が不整形にならないよう間取りをシンプルにする。
- ユニットバスやキッチンなどオプションを見直し、不必要なものは削除する。
- 外構工事のみ別の工事業者と契約し分離発注する。
- 1階と2階の床面積をほぼ同一にし、基礎工事や壁などの建材を最小限に抑える。
- クローゼットや押入れなどの内装仕上げのグレードを下げる。
- 水回りを一か所にまとめて配管工事範囲を抑える。
これらの方法を行うことで数百万円ほど安くすることができることがあります。
ハウスメーカーと工務店の違いとは?
家づくりは依頼する会社によって完成する家というのは大きく違ってきます。
これからどんなマイホームを建てること目標又は理想をしているかによって依頼する会社の選定方法も違ってきます。
ハウスメーカーと工務店のそれぞれの違いは主に以下の項目が挙げられます。
項目 | ハウスメーカー | 工務店 |
営業や施工を行う範囲 | 全国 | 地域密着型 |
建築に使用する材料 | 独自に開発し工場で管理・規格化している。 | 建築資材を取り扱っている会社から発注し、調達する。 |
間取り | 材料が規格化されている為、工務店に比べて自由度は低い。 | 依頼主の要望に合わせて資材を調達する為ハウスメーカーに比べて自由度は高い。 |
建設期間(工期) | 2.5~4か月程度 | 3~4.5か月程度 |
施工精度 | 建築部材の殆どが工場で作られる為、均一な品質が保たれやすい。 | 会社によって職人のレベルが違い、腕の良し悪しで左右される。 |
アフターメンテナンス | 定期点検や無料修理の範囲が細かく決められている会社が殆ど。 | 会社によって対応可能な範囲が違う。 |
工務店・ハウスメーカー選びの5つポイント
注文住宅を建てるときの工務店・ハウスメーカー選びは以下の5つポイントに注意する必要があります。
1. 価格(坪単価)だけで選ばない。
2.「延床面積」、「施工面積」など会社によって坪単価の算定基準が異なる。
3. 会社が得意としている住宅性能を把握する。
4. 劣化によって生じる将来のメンテナンス費用などの耐久性について総合的に考える。
5. 自分が希望した住宅に近い間取り図又はそれ以上の提案力があるか複数社比較する。
これらのポイントをそれぞれ複数社比較し、最も自分が気に入った工務店・ハウスメーカーと契約しパートナーを選定することが重要です。
ここで注意して頂きたいことは「ハウスメーカー、工務店を価格のみで比較し、安い会社にお願いすれば良いのでは」という判断することは一番失敗しやすい考え方です。
理由として挙げられることは、まず計算する基準となる「延床面積」の定義があいまいで共通ルールがないため、大手ハウスメーカー、工務店ごとに基準が異なることがあるからです。
例えばハウスメーカーや工務店からの広告などで坪単価が明記されていることがありますが、業者によって「延床面積」又は「施工面積」など算出方法に以下の違いがあります。
- 「延床面積」の算出方法は建物床面積の合計値に本体価格で割った坪単価です。
- 「施工面積」の算出方法は建物床面積の合計値に加えて駐車スペースや玄関ポーチの床面積を含めた値を本体価格で割った坪単価です。
坪単価の比較で注意してほしいことは、床面積の合計値が大きい方が低く抑えられる為、安さをアピールする方法として使われる場合があります。
複数社を坪単価で比較する場合、「延床面積」若しくは「施工面積」など算出方法の確認を行うことが大切です。
実際、具体的な予算上限を決める上では目安として判断しても良いですが、坪単価だけで比較してしまうと、建物自体の性能や間取りなどその他の評価を見落としてしまいます。
結果、業者選定後に「希望した間取り図が対応できない」、「断熱性能や耐震性能など住宅に必要な性能が希望通りではない」、「居住スペースが狭い」などで後悔する場合があります。
また、建ぺい率は変えることはできませんが、建物の高さや間取りの提案力によってより広く快適に暮らすこともできます。
これらの相場額、間取りの提案力を細かく確認する為にも、他のハウスメーカーも見積りや間取り図をもらい比較することをお勧めします。
注文住宅で失敗した人のほとんどが間違った施工会社に依頼してしまったと後悔しています。
しっかり他のハウスメーカー又は工務店の情報を集めて後悔のないよう判断できるようにしましょう。
迷ったら無料で相談できるサービス「住宅相談センター」がおすすめ
もし、工務店やハウスメーカーの選び方に迷ったら、中立な立場から工務店やハウスメーカーなどの建築会社選びを支援する「タウンライフ 住宅相談センター」を利用してみませんか。
タウンライフ 住宅相談センターは家探し・家づくりの相談窓口です。
不動産会社ではないので“中立の立場”で最適なマッチングを行います。
何度でも無料で以下のサービスが受けられます。
ポイント1.専属アドバイザーに相談できる
ポイント2.理想の家に出会えるまでサポートが受けられる
それぞれのご家庭にあった会社や担当者をご紹介できます。上手に活用してください。
30坪で注文住宅を建てる場合、限られた空間の中で必要な機能を絞り込み、間取りを工夫することで広々とした快適な家づくりができます。
ライフスタイルや家族構成、将来のことなども考えながら、工務店やハウスメーカーのスタッフと話し合いましょう。
興味のある方は活用してみてください。 ↓
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