注文住宅は自分の希望に合せて自由に注文し家を建てる購入する方法です。
しかし、自由に決められる分何を優先にすれば失敗しないのか迷う人もいるでしょう。
今回は注文住宅を建てる上でこだわった方が良い条件ポイントと理由について詳しく解説します。
注文住宅おすすめの設備と組み合わせ条件ポイント
これまで家づくりの当ブログでいろんなデータを研究し実際に設計経験してきた個人的な考えですが、以下の条件は重視しておくことをおすすめします。
断熱性能の高い家にする為の条件ポイント
断熱性能の高い家は、光熱費や防音など快適な生活する上で必要不可欠な条件の一つと言えます。
それでは、断熱性能の良し悪しはどのように判断すればよいのでしょうか?
性能ですから、程度を表す指標がいくつかあります。
「私たちがつくる住宅は暖かいですよ~」と感覚的なことを言われるより、数値で示される方が説得力がありますよね。
家の高気密・断熱性能を比較する基準として代表的な指標ですとUA値とC値があります。
UA値とは、家の内外の温度差がある場合にどれだけ熱が損失するのかを数値化した値のことで、数値が小さい程熱損失が小さいことを示しています。
C値とは、建物の隙間面積を数値化したもので、数値が低い程高い断熱性能が高い(一般的には1.0以下であれば断熱に影響はないと言われている。)
国が定める断熱性能の中で最も高い数値は「UA値0.42W/㎡・k」ですので、それに近い数値であれば断熱性能は高いと言えるでしょう。
C値は希望した住宅の間取りや施工会社の腕のレベルによって大きく左右され、建物の隙間が大きいと、音が外に漏れたり、隙間風が内部に入ったりして防音性や断熱性能が低下します。
これらの基準を前提として施工会社(ハウスメーカー又は工務店)を選ぶ為のおすすめの比較条件は以下の通リです。
比較項目 | 条件内容 |
UA値 | 0.42W/㎡・k以下 |
C値 | 0.7~1.0/㎡以下 |
外部の窓枠(サッシ) | サッシの断熱性能は、アルミサッシ < 複合サッシ < 樹脂サッシの順に性能が高いです。
条件としては「樹脂サッシ」がおすすめ |
外部の窓ガラス | ガラスの断熱性能は、単層ガラス < 複層ガラス2枚以上 < Low-E複層ガラスの順に性能が高いです。
複層ガラスの場合、中空層に「クリプトンガス充填」や「アルゴンガス充填」を封入するタイプがある方が断熱性能が高い。 おすすめは「アルゴン入りLow-E複層ガラス」 |
外部のドア | 熱還流率2.33[W/m2・K]以下になるドア(予算に余裕があれば、熱還流率1.0[W/m2・K]以下のドアの方がおすすめ)
※熱還流率とは、材料自体の熱の伝えやすさだけでなく、材料の厚さも加味して熱の伝わりやすさを表した値のこと。 |
建物の構造 | 木造住宅(理由は、他の構造と比べて使用される材料の断熱性能が最も高い構造が木造だからです。) |
住宅も性能で評価される時代です。
各社、パンフレットやチラシに「Ua値:〇〇、C値:〇〇」などと記載していますね。
比較する立場としては数値で示してもらえると、分かりやすくて良いです。
しかし、数値はある意味いくらでも誤魔化しがきくので、鵜呑みにするのは危険です。
というのも、実際には注文住宅の場合、家によって間取り、窓の大きさ、数もすべて違うので、すべての家で同じ性能値は出ません。
断熱性能や防音性能にこだわりがある方は、契約前の条件として引き渡し前に気密試験を行いC値を1.0/㎡以下、UA値は0.42W/㎡・k以下になるように条件をつけた上で見積りを出して貰いましょう。
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高断熱・気密性能の家におすすめの設備
家の断熱や気密性能は優れている程、夏冬共にかかるエアコンの負担が軽くなることから電気代が安く抑えることが可能です。
導入にコストはかかりますが、新築時に導入しておくことで、トータルコストを抑え、結果的に得をすることにも繋がります。
また気密性が高い程、家のすきまが無いことを示す為部屋の空気が外部に漏れることもなくなりますので遮音性にも優れていることにもなります。
この特徴を最大限に生かしたおすすめの省エネ設備は以下の通りです。
設備名称 | おすすめの理由 |
太陽光発電+蓄電池 | 暮らしに必要となるエネルギーを自ら作り出すため、電気代を節約することができたり、余った電力は売電して収益を得ることも可能です。
購入設置費用はかかりますが、数年程度の売電収入で費用を取り戻すことができると言われています。 ただし、太陽光発電の効果は設置する土地や自然環境に大きく左右されるため、事前にしっかり調査する必要があります。 また、蓄電池は電気エネルギーを貯めたり、放出したりできます。 電気料金の安い深夜に充電を行い、電気料金の高い昼間や電気が使えない非常時に、電力として利用することができます。 特に太陽光発電と一緒に導入する場合が多く、セットで使うことで売電量をアップさせることもできます。 |
HEMS |
HEMSとは、家庭で使うエネルギーを管理するシステムのこと。「Home Energy Management System」の略です。
自宅にある家電や電気を使う設備とつなぐことで、使用料をモニター画面でチェックできたり、各機器をコントロールして、エネルギーを自動制御してくれるなどのメリットがあります。 政府は2030年までに全ての住まいにHEMSを設置することを目指しており、導入する方も続々と増えています。 |
IHクッキングヒーター | 電気代は、一概にガスコンロよりも安くなるとは限りませんが、電気料金の設定や使用頻度によって安く済む場合があります。
特に太陽光発電+家の断熱性能が高い場合での組み合わせは相性が良い為安くなる可能性が十分にあるといえます。 依頼する施工業者の担当者と事前に確認しておくとよいでしょう。 |
電気自動車用コンセント | 今後さらに需要が増えると考えられているのが電気自動車。
搭載されているバッテリーを充電しなければいけないため、充電設備は必須と言えるでしょう。 特に、自宅の駐車場に充電設備を設置しておくと便利で帰宅後に充電器を接続しておくだけで、朝には充電がしっかりされた状態で走行することができます。 電気自動車の導入を考えている方は、ぜひ検討してみて欲しい設備です。 |
その他入れておくと便利なおすすめの設備
便利な設備を取り入れると、毎日の家事時間の短縮が可能であったり、快適で、利便性の高い空間に仕上げることが可能です。
防犯性や利便性が高く家事時間の短縮に役立つ、おすすめ設備を以下の通リ紹介します。
スマートロック
スマートロックとは、専用機器を使用し、玄関の鍵をスマホで開閉できるようにするシステムです。
スマートロックを注文住宅に取り入れると金属の鍵を持ち歩くことなく、スムーズに外出できます。
鍵の掛け忘れが不安な人は、オートロック機能付きのスマートロックを取り付けましょう。
オートロック機能付きのスマートロックを取り付けると自動で鍵が掛かるため、玄関からの空き巣被害を防止できます。
センサーライト
深夜に帰宅する家族のために照明を付けたまま就寝することは、不経済です。
内玄関に人感センサー付き照明を取り入れると光熱費を節約しつつ、明るい空間で出迎えできます。
内玄関に設置する人感センサー付き照明の明るさは、500ルクス程度がおすすめです。
500ルクス程度を選択すれば玄関の印象が明るくなり、お客さまに「すてきな空間」と感じさせることができるでしょう。
ビルトイン食洗器
ビルトイン食洗器とは、食器の洗浄から乾燥までを自動化する設備です。
ビルトイン食洗器は一般的に、据置型と比較して大容量なので、家族が多い家庭ではとくに、便利さを感じるでしょう。
取り入れることで以下のメリットがあると言えますのでおすすめです。
- 手洗いよりもきれいに洗浄できる
- 高温で洗浄、乾燥するため、雑菌が繁殖しにくい
- 食器洗いによる手荒れを回避できる
多機能水栓
注文住宅のキッチンに取り入れる水栓(蛇口)には、さまざまな種類があります。
ライフスタイルに合う水栓を取り入れると、より魅力的なキッチンになるでしょう。
たとえば、ハンドシャワータイプの水栓は、大きな鍋に水を入れる際に便利です。
浄水器付きの水栓を取り入れると、ウォーターサーバーを導入しなくても、安全で清潔な水を飲めます。
タンクレストイレ
タンクレストイレとは、その名の通り便器洗浄用のタンクをなくしたトイレです。
タンクレストイレはすっきりとした形状で、掃除しやすい特徴を持ちます。
トイレをいつでも衛生的に維持するためには、汚れ防止機能付きのタンクレストイレを選択しましょう。
使用中に音楽が流れるタンクレストイレを選択すると、プライベートな時間を快適に過ごせます。
手洗いカウンター
タンクレストイレには手洗い器がないため、手洗いカウンターが必要です。
手洗いカウンターを取り入れると、タンクの上の手洗い器まで腕を伸ばす必要がありません。
そのため、小さな子どもや高齢者のいる家庭におすすめの設備です。
手洗いカウンターを後付けしようとすると、設置スペースの問題から、選択できる商品が限定されます。
注文住宅を建てる段階で手洗いカウンターを取り付ければ、好きなデザイン・仕様の商品を選ぶことが可能です。
エネファーム
家庭用のガスを使って、電気やお湯を作り出す家庭用燃料電池のことで都市ガスやLPガスから取り出した水素と、空気中の酸素を使って電気を作り出します。
作った電気は、普段の生活の電力として使えるため、電気代の節約になります。
また、この時に発生する熱を使ってお湯を沸かすことも可能でエネルギーを有効に活用してくれるため、省エネの効果があるというわけです。
副収入を得られるおすすめの家の条件とは?
賃貸又は店舗併用住宅にする
家の一部を賃貸又は店舗にすることで、入居後も賃貸収益を得ることができます。
株式やFXなどの金融投資商品は、長期保有目的でない限り、常にマーケットを注視する必要があり、適切なタイミングで売却しなければ利益を得られません。
それに対し、不動産投資は入居者や借主を確保し、きちんとした管理運営体制を整えていれば、売却しなくても安定収入を得ることができます。
建てる地域の市場状況によって異なりますが例えば、月10万円で賃貸した場合、年間で120万円の収益が発生しますのでその分貯蓄やローンの返済に回すこともできます。
また、クリーニングや飲食店など店舗経営を考えている自営業の方も家賃を借りる必要がなくなりますのでおすすめです。
しかし、入居者同士の防音対策による初期投資や借主が見つからないなど空き室が起こるリスクなどがあります。
このようなリスクを避けるためには、適切な立地選定を行い、借主に求められるだけの賃貸経営を行う必要があります。
不動産投資は管理・運営が必要ですが、これを委託できる業者が数多く存在しています。
本業が忙しくても、専門の管理会社に物件の管理運営を一任すれば、自動的に収益が入る仕組みを構築できるのです。
地域のマーケットをよく知る経験豊富で信頼できる不動産会社や経営パートナーを見つけておくとリスクを抑えるためのアイデアや、収益を最大化するアドバイスを受けられるでしょう。
自動販売機器の設置
アクセス量の多い狭い土地なら、自動販売機や照明写真機などを設置する方法もあります。
機器の設置は法人に声をかけてもらって進めるケースの他に、土地所有者自らが機器を調達してくるケースもあります。
需要がない機器を設置しても全く利用されないので、エリアの特性を見極める必要があります。
上手く活用できれば、月5000円程度の収益を得ることも可能です。
立て看板の設置
企業広告の立て看板の設置を募集して、掲載料を継続的にもらう方法もあります。
収益性はそこまで高くありませんが、初期費用や労力はほぼ0で利益を得ることが出来ます。
郊外では今でも有効な方法です。
まとめ
注文住宅の設備を決める際には、住み始めた後の生活を具体的にイメージし、取捨選択することが大切です。
便利な住宅設備やオプションは、まだまだ数えきれないくらいたくさんあります。
関心を持った設備をすべて取り入れると、予算を大幅に超過するケースもあります。
最新設備を取り入れたものの使用頻度が低いと、無駄な出費になってしまう場合もあります。
無駄な出費を防ぐためには、以下の対策を取りましょう。
- ハウスメーカーの担当者に相談する
- 家族の意見をふまえた上で本当に必要な設備を見極める。
- 注文住宅を建てた人の成功談、失敗談を聞く
- 気になるものがあれば、導入の前にしっかりメリット・デメリットを調査する
注文住宅で失敗した人のほとんどが間違った施工会社に依頼してしまったと後悔しています。
本命のハウスメーカーが決まっている人でも他に候補として挙げられる会社にもプランや価格を比較しておくことをお勧めします。
しっかり他のハウスメーカー又は工務店の情報を集めて後悔のないよう判断できるようにしましょう。
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